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通信ケーブル切断事故

2015-08-07 03:10
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 ここ数日、いくつかのサイトで通信ケーブル切断の記事がでているようだ。
ケーブルの切断事故はそんなに珍しいことではない。
昨年からでは10数件発生しているが、記事になることも少ない。
というのも現在ではケーブル網が充実していて、まさに末端ラインの切断以外はいくつも迂回路があるので、即、実害がないからだ。
今年になってから報道された何件かは中国報道によると台風による破断とされているようだが、不思議なことに全部が最終中国ライン、かつ台風の風波の影響を受けない深度であった。
◆ 日中が険悪になる中、軍事に関する記事は少なくとも日本メディアでは「戦争反対」と唱える記事ばかりで、いざというときの反撃態勢にはまったくふれようとしていない。
こういう中では、いわゆる軍事サイトの活躍が期待されるのだが、これがまたいまいちという状況である。
今回はこの関係について2014年3月の記事を再掲する。


NHKサイエンスゼロ津波地震計
(中略)
「対中韓アンケートと第1列島線」ブログにおいてケーブルセンサーについて詳述しておりますが、3月2日、NHKにおいて「サイエンスゼロ」という番組でケーブルセンサーシステムが取り上げられました。
◆ そのテーマは海底津波地震ケーブルセンサーというもので何ということもない科学テーマだったのですが、内容そのものは多分に軍事機密に関する部分が多く、チェックが入っていたようで、かなり解説にぼかしが入っていたようですが、まあまあ無難にまとめておりました。
ただ問題は映像でした。
....太平洋東北部ケーブルセンサー網が図示されたこと。
 150のセンサー敷設図が示されました。
今回だけの分ですが、ご承知のとおり、日本海には数百のセンサー(軍事機密として公表されていない)東南海、九州、沖縄、東シナ海、尖閣周辺および海峡島嶼周辺もケーブルセンサー網で覆い尽くされています。
日本は1970年代から30年かけて網をかぶせたのです。
2004年中国原潜が青島軍港出港後ずっと追跡されていたこともこれでおわかりかと思います。
米軍もこの能力を知りませんでした。
現在、中国は防空識別圏を新たに設けましたが、以前、米が設けた防空識別圏ぎりぎりまでセンサーは伸びています。
質問者が関東以西の状況を尋ねたところ完璧なぼかしで「それなりに進めている」との模範回答でした。
◆ 軍事技術がある水準を超えた場合にはじめて民間に技術が開示供与されます。
その意味で日本は海においての戦闘は決して負けない形を作り上げたのです。
この中国沿岸まで延びているセンサー網をみたら誰でも戦争はあきらめるでしょう。
....OBSの大量の存在が見えてしまったこと。
◆ 球形の海底地震計ですが深海爆弾、魚雷をセットすれば機雷ですね。
敷設しておいて有事の時、攻撃オンに無線指令をすると機雷となります。
セット状況は軍事機密です。
....センサーの船舶からの敷設状況がまるわかりとなったこと。
◆ もちろん敷設の際には球形のOBS地震計だけですが沈設形状でいろいろとわかってしまいます。
ケーブルセンサーはともかく、よく映像を流したものです。
その他ざっとあげておきます。
....このセンサーは深海7000mに対応できる能力を持つ。
◆ さらっと記述しましたが、これは大変な能力で当然軍事センサーの技術発展からきたものでしょう。
対潜哨戒機P−1の項でふれましたが日本は深海爆弾、深海魚雷を持っています。
米ロが対立して原潜の深海魚雷戦が想定された時代には双方が装備していましたが、現在では両国とも通常の浅海型のみしか製造していません。
保有は世界で日本のみです。
ちなみに潜水艦の2013年度における潜航可能深度は各国軍事機密で?ですが...。
中国  原子力潜水艦 230m
中国  キロ級 300m
ロシア タイフーン級 400m
ロシア ボレイ級 450m
米国  オハイオ級 300m
英国  トラファルガー級 600m
日本  はるしお級 550m
日本  おやしお級 650m
日本  そうりゅう級 特定秘密
だそうです。
 当然のこととして自身の潜航能力に応じた深深度魚雷は装備しているわけですから約700mというところでしょうか。
中国のレベルでは太刀打ちは全く不可能だということがよくわかります。
今年ロシアからベトナムにキロ級潜水艦が引き渡されます。
2016年までに6隻が提供されるとのことです。
能力は現有中国キロ級よりはるかに上だそうですから、中国にとっては海南島から南シナ海は危険海域になりました。
◆ 現在、ケーブルセンサーは津波地震警報システムとしてインドネシアからインドまでフォローしております。
集計基地はハワイです。
◆ もし日本が武器輸出三原則を見直して、ベトナム海軍にP−1情報と、このケーブルセンサー情報、また深深度魚雷を提供するならば、中国潜水艦は東シナ海同様、南シナ海においても行動は不可能となります。
中国のインド洋に抜けるシーレーンは完璧に封鎖されるでしょう。
....ケーブルセンサーのセンサーの数は6個。
2個使用。
4個は予備だそうです。
◆ 太平洋ケーブルにおける地震津波センサーは、水流、水温、水圧、傾斜、磁気、音響です。
一方、一般的な機雷センサーは水温、水圧、磁気、音響です。
全部で6種類です。
不思議な一致ですね......。
....センサーの感度は超精密。
◆ 番組では軍事機密にふれない範囲で、一円玉落下時の振動検知と海水面5pの水圧検知を映像で流していましたが、海上航行艦船がどのような種類かがピタリとわかるのは不思議でもなんでもないことがわかります。
この番組は純粋な科学番組でしたが軍事上、海上海中における30数年にわたる日本の技術進歩の凄まじさを教えてくれました。
もし見ていない方は機会があれば是非にと思います。

関連の遺稿記事を再掲しておきます。
「対中韓アンケートと第1列島線」

◆ 機雷封鎖....機雷といっても現在の機雷は魚雷機能をもってかつ自動的にセンサーで目標を追尾するすぐれものだ。
ホーミングで検索すればどこでも詳細が閲覧できる。
◆ 一般的に海上における機雷封鎖は港湾とか河口とか地理的条件があるのだが、日中、日韓戦争に限っていえば戦略的にぴたりと当てはまる戦術なのである。
◆ 日本は海を越えて中国や韓国を侵略するような意図はない。
敵国が海を越えて攻撃してくるのを防御すればいいだけだ。
よって対馬北方から竹島ライン。
沖縄からフィリピンラインにかけての封鎖で敵は干上がる。
◆ 海上戦闘において艦隊がその姿をさらけ出しているということは、よほど戦力に差と余裕がない限りは撃滅される可能性が高い。
空母をもたない艦隊は航空戦力の援護には限りがあるので外洋侵攻の場合には最低でも潜水艦の露払いは必要となる。
しかし東シナ海のような浅い海では潜水艦は撃沈されるために航行するようなもので全く役には立たない。
◆ よって第1列島線EEZに沿って機雷をばらまいておけば艦隊は身動きができない。
戦闘機や空母あるいはイージス艦は話題となるが戦争の決着をつけるのは海の下なのだ。
◆ 中国海軍がこの状況を打破する方法は一つしかない。
第1列島線を突破して東側の太平洋に出ることである。
東側に何隻かの原潜がいるだけでこれは大変な脅威となるからだ。
機雷封鎖はフィリピンラインにかけてが限界であるので以南は別の対応となる。

海底ケーブルセンサー....最近、中国海軍艦船が宗谷海峡突破とか宮古島突破とか中国では報道されているが、平時に公海を航行するのに制限はない。
突破という話にはならないと思うのだがまあそういっている。
実は日本に重要な戦闘情報を与えていることに彼らは気がついていないのだ。
◆ 日本は日露戦争の時代から通信ケーブルは重要な軍事扱いであった。
戦後になっても政権に関係なく必要な作業は進められていた。
1970年代から同軸ケーブルから光ファイバーに切り替えが進んで、現在では第5太平洋ケーブルまで完成している。
その時代から日本は離島中心にケーブル敷設を進めてきた。
そして重要海峡にはケーブルセンサーを設置してきたのである。
◆ ケーブルセンサーとは聞き慣れない用語かもしれないが前身は海底電線である。
電話線がデーター送信線になったというわけだ。
ところが軍事用インターネット、つまり無線の時代が来て衛星通信が華やかになるにつれて海底ケーブルは落ち目となっていった。
◆ 70年代後半通信距離の問題とデーターの質の問題から光ファイバーの敷設が一気に進んで今では世界中が何重にもネットワーク化されている。
この同軸ケーブルと光ファイバーケーブルの切り替え時期にケーブルセンサーの取り組みが始まったのだ。
◆ 同軸ケーブルは送信する電気信号減衰を数キロごとに増幅する必要があるが光ファイバーは数十キロで速度にも格段の差がある。
勝負はあった。
◆ ところが使い道があった。
地震計である。
海底地震計は沈めた後に浮上させて回収する。
電源がないので交信ができないからだ。
ところがケーブルにつなぐとケーブルには中継器を動かすための電力がある。
よってそのままデーターの交信ができるようになるのだ。
◆ 地震計には海流速度、温度、水圧、傾斜計等いろいろなセンサーがついている。
当初は一定の時間ごとに集計していたが現在ではリアルタイムだ。
これは発展して現在では緊急地震速報として完成したシステムとなっている。
この地震計が日本近海だけで数百個は敷設されている。
実は軍事機密で実際はどのくらいなのかはわからない。
海底ケーブルのラインは現在では何重にもリンクしていて一カ所切断しても関係がないようになっている。
東京から5本の太平洋ケーブル、ハワイ、グアム、フィリピン、シンガポール、タイ、インドと全部リンクしている。
またいくつも途中分岐しているのだ。
長崎ナホトカ日本海ライン、長崎釜山ライン、長崎上海ライン、沖縄フィリピンライン、沖縄台湾ライン等もリンクしている。
◆ 従前は日本近海ラインとハワイまでの太平洋ケーブルへの地震計設置で米と日本の管轄内での運用であったが、インドネシアやインド津波の影響で現在ではインドラインまで範囲に入っている。
そしてハワイに地震津波センターがある。
◆ さてこの地震計、内蔵しているセンサーは水流、水温、水圧、傾斜、磁気、音響とある。
あれれ地震計に音響センサーなんて関係があるのかな?一方機雷センサーは水温、水圧、磁気、音響であるからまるで同じだ。
イプシロンロケットに衛星を乗せれば衛星ロケット、核を乗せればミサイルだ。
地震計も魚雷をつければ機雷となるということだ。
◆ まあ現実にはそんなことはないが艦船の動向チェックには完璧に有効だ。
たとえば先般演習帰りの中国駆逐艦2隻が津軽海峡を通過したが敷設のケーブルセンサーによって、固有の磁気、艦の大きさ、エンジン音、スクリュー音がすべて記録された。
◆ もしこの艦が東シナ海で開戦時機雷網にかかったら瞬時に撃沈される。
なぜなら敵データーとして登録されているから識別の必要がないからだ。
◆ 現在、韓国海軍の全艦船と中国海軍の大型艦及び海洋警察の5割以上、そして潜水艦は原潜含めて全部が把握されている。
フィリピン以南の第1列島線を突破した原潜は必ずこのケーブルセンサーの上を通過しなければならないようになっている。
よって出口で待ち伏せされて撃沈される。
万万が一にも逃げられる可能性はない。
◆ その万万が一に備えただめ押しが今年。
日本海溝深部における地震センサー140基設置である。
ここはまさに原潜の隠れ場所だ。
そこがうまく逃げおおせた中国原潜の墓場となる。
当然のことながら米とは情報共有、世界の地震津波情報は日米がにぎっているということだ。
◆ 日米英の外洋国家はこのような不断の努力をしているのだが、韓国にしても中国にしてももともと沿岸海軍で外洋の航行経験もなければ艦隊運用経験もない。
当然のことながら戦闘経験もないので実戦において何が不要で何が必要かという基本的なことが全く準備できてないというよりはわかっていない。
◆ 韓国海軍は自身の敷設した機雷に触雷して哨戒艦が沈没なんてレベルだから無理はないが、釜山にはケーブルが通っているし、長崎ロシア日本海ケーブルは竹島の西を通っているくらいのことは知っておくべきだろう。
もっとも日本がすべてわかっていて知らないふりをしていたことがばれたらファビョンでしょうな。
◆ ところでこの件は中国も慌てているようだ。
しかし中韓ともに自前のケーブル一本もっていないのだからどうにもなりませんな。

「中国軍事委員会検証座談会」より
開戦時の東シナ海、南シナ海の機雷封鎖は結構大がかりです。
しかしセンサー機器だけの設置であれば漁船でもできるのです。
昨年敷設の日本海溝深海地震計140個もノンケーブルでした。
電源の電池の性能が大幅に向上したことと長波の利用機能アップによるものです。
◆ 軍艦船だけの通過状況をセレクトしてケーブルセンサーに送るだけであれば電力はほとんど消費しません。
近くのケーブルに送られた信号はすべて集計され処理されます。
軍事衛星だけではなく海中でも100%軍艦船の動きはチェックできるのです。
所在がわかっていれば撃沈は容易です。
◆ 中国は自衛隊機密を解析することによりやっと軍事格差がわかってきたのでしょう。

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